定款の作り方
事業年度(決算月)の決め方 考えることと変えるときの手続き
会社を作るときは、定款で事業年度を決めます。事業年度の終わりの月が決算月になり、毎年その2か月後までに税金の申告と納税をします。繁忙期や資金繰り、設立1期目の長さなどを考えて決めておくと、あとが楽になります。決めるときに考えること、よくある決め方、あとから変えるときの手続きをまとめました。
この記事のポイント
- 事業年度は1年以内で、自由に決められます。終わりの月が決算月です。
- 決算月の2か月後までに、法人税などの申告と納税をします。
- 繁忙期と決算の作業が重ならないか、納税の資金を用意しやすいかを考えて決めます。
- あとから変えるときは定款を変えて、税務署などに届け出ます。登記は要りません。
事業年度と決算月
事業年度は、会社の会計の区切りとなる期間です。1年を超えない範囲で、何月から何月までと自由に決められ、定款に書きます。たとえば「毎年4月1日から翌年3月31日まで」なら、決算月は3月です。決算月のあとに決算書を作り、定時株主総会で承認を受け、決算月の末日から2か月以内に税金の申告と納税をします。
設立1期目は、会社が成立した日から、最初の決算日までになります。
決めるときに考えること
- 繁忙期を避ける:決算の作業と申告の時期が、いちばん忙しい時期と重ならないようにする
- 納税の資金:売上が入りやすい時期のあとに納税がくるようにする
- 1期目の長さ:設立の月の前の月を決算月にすると、1期目を長くとれる
- 消費税:設立のはじめの期の消費税の扱いは、1期目の長さにも関わる
- 役員報酬:役員報酬は原則として、期首から3か月以内に決めて、その期は同じ額で払う
- 許認可・取引先:建設業の決算の届出や経営事項審査などの時期も考える
税金に関わることは、会社ごとに有利な決め方が違います。くわしくは税理士にご相談ください。
よくある決め方
- 国や学校の年度とそろう
- 取引先と同じで分かりやすい
- 税理士の繁忙期と重なりやすい
- 1期目をほぼ1年とれる
- 設立の手間と決算が離れる
- 事業の流れに合わせやすい
個人事業から会社にするときは、個人の確定申告の時期と重ならない月を選ぶこともあります。設立の流れは「株式会社を設立するまでの流れと費用」で紹介しています。
あとから事業年度を変えるとき
事業年度は登記されないため、変えても登記は要りません。定款を変えて、税務署などに届け出ます。
- 1新しい事業年度を決める変えた年の事業年度が1年を超えないように、区切りの日を決める
- 2定款を変える株式会社は株主総会の特別決議、合同会社は原則として社員全員の同意で決める
- 3役所に届け出る税務署・都道府県・市町村に、異動の届出を出す
- 4関係先に知らせる許認可の役所・金融機関・取引先などに、決算の時期が変わることを伝える
たとえば3月決算を9月決算に変えると、変えた年は4月から9月までの6か月の事業年度になり、その分の決算と申告をします。株主総会の手続きは「株主総会の開き方」で紹介しています。
変えるときの注意
- 決算が1回増える:短い事業年度の分の決算と申告をする
- 役員の任期:任期は定時株主総会で区切られるため、終わる時期がずれることがある
- 許認可の届出:建設業の決算の届出など、毎年の届出の時期も変わる
- 税の扱い:消費税などの扱いが変わることがあるので、税理士に確かめる
役員の任期は「役員の任期が来たときの手続き」で紹介しています。
事業年度の決め方や、定款の見直しを相談できる専門家は、このサイトの地図から探せます。
出典:会社法(第296条・第309条・第332条・第435条・第466条・第637条)、会社計算規則(第59条)、法人税法(第13条・第15条・第74条・第77条)、法人税法施行令(第69条)
よくある質問
事業年度は自由に決められますか?
1年を超えない範囲で、自由に決められます。何月を決算月にするかは、会社ごとに選べます。
決算月のあと、いつまでに申告しますか?
法人税などの申告と納税は、原則として決算月の末日から2か月以内です。
設立1期目を長くするには、どうすればよいですか?
設立する月の前の月を決算月にすると、1期目をほぼ1年とれます。消費税の扱いにも関わるため、税理士に確かめて決めましょう。
事業年度を変えるのに、登記は要りますか?
要りません。事業年度は登記されないため、定款を変えて、税務署・都道府県・市町村に異動の届出を出します。
事業年度を変えると、どうなりますか?
変えた年は1年より短い事業年度になり、その分の決算と申告をします。役員の任期の終わる時期や、許認可の届出の時期も変わることがあります。
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