電子定款
定款の謄本と登記事項証明書の違い とる場所・手数料・使い分け
会社の手続きでは、「定款の謄本」「定款の写し」「登記事項証明書」など、似た名前の書類を求められます。どれも会社の内容を示す書類ですが、作るところも、載っていることも違います。それぞれの中身ととる場所、手数料、許認可や銀行の手続きでの使い分けをまとめました。
この記事のポイント
- 定款の謄本は、公証役場で認証を受けた定款の写しです。設立のときの内容のままです。
- 今の定款の写しは、会社が自分で作り、代表者が「原本と相違ない」と証明したものです。
- 登記事項証明書は、法務局が出す証明書で、誰でもとれます。今の商号・役員・本店などが載ります。
- 許認可の申請では、登記事項証明書と定款の写しの両方を出すことが多いです。
3つの書類の違い
- 定款の謄本:公証役場がつくる。認証を受けたときの定款の写し。設立登記の書面申請などに使う
- 今の定款の写し:会社がつくる。変更を反映した今の定款に、代表者が原本証明をしたもの
- 登記事項証明書:法務局がつくる。登記されている商号・目的・本店・役員などを証明する
定款には、登記されない事項(事業年度・役員の任期・株主総会の決まりなど)も書かれています。会社の決まりを全部見たいときは定款、登記された今の内容を公的に示したいときは登記事項証明書、と使い分けます。
定款の謄本
株式会社と一般社団法人は、設立のときに公証役場で定款の認証を受けます。紙の定款なら、原本の1通は公証役場に保存され、会社には認証済みの定款と謄本が渡されます。電子定款なら、認証済みの電子データを受け取り、必要に応じて紙の謄本も請求します。
公証役場の謄本は、認証を受けたときの内容のままです。設立のあとに商号や目的を変えていても、その変更は入っていません。謄本の手数料は1枚250円ほどで、保存期間(20年)のうちなら、あとから請求することもできます。
今の定款の写し
許認可の申請や銀行の手続きで「定款の写し」を求められたときは、ふつうは今の定款の写しを出します。会社で保管している今の定款をコピーし、最後のページに「現行定款に相違ありません」と書いて日付を入れ、代表者が会社の印鑑を押します。公証役場や法務局の証明は要りません。
定款を変えたのに、今の定款を作り直していない会社は、このときに困ります。定款を変えたら、そのつど今の定款を作り直しておきましょう。くわしくは「定款をなくしたとき」で紹介しています。
登記事項証明書
- 履歴事項全部証明書:今の内容と、3年ほど前からの変更の履歴が載る。いちばんよく使う
- 現在事項全部証明書:今の内容だけが載る
- 閉鎖事項全部証明書:古い履歴や、なくなった会社の内容が載る
登記事項証明書は、会社の人でなくても、誰でも全国の法務局やオンラインで請求できます。
- 法務局の窓口:600円
- オンライン請求・郵送で受取:500円
- オンライン請求・窓口で受取:480円
- 登記情報提供サービス:331円。内容をPDFで見られるが、証明書としては使えない
手続きごとの使い分け
- 許認可の申請:登記事項証明書と、今の定款の写し
- 銀行口座の開設:登記事項証明書と会社の印鑑証明書。定款の写しを求められることもある
- 設立登記の書面申請:公証役場の定款の謄本
- 取引先との契約:登記事項証明書や、会社の印鑑証明書を求められることがある
登記事項証明書や印鑑証明書は、「発行から3か月以内」など、提出先が期限を決めていることが多い書類です。とる前に、提出先の決まりを確かめましょう。
定款の作成や、許認可で求められる書類の準備を相談できる専門家は、このサイトの地図から探せます。
出典:会社法第31条、公証人法施行規則第27条、商業登記法第10条、登記手数料令、電気通信回線による登記情報の提供に関する法律、法務省「登記事項証明書(商業・法人登記)の請求」、日本公証人連合会「定款認証」Q&A
よくある質問
定款の謄本と定款の写しは同じですか?
違います。謄本は公証役場がつくる、認証を受けたときの定款の写しです。定款の写しは、ふつうは会社が今の定款をコピーして代表者が原本証明をしたものを指します。
登記事項証明書は誰でもとれますか?
とれます。会社の人でなくても、全国の法務局やオンラインで請求できます。
登記事項証明書はどの種類をとればよいですか?
特に指定がなければ、今の内容と変更の履歴が載る履歴事項全部証明書を出すのが一般的です。
登記事項証明書の手数料はいくらですか?
法務局の窓口で1通600円、オンライン請求なら郵送で500円、窓口で受け取ると480円です。
許認可の申請には、どの書類が要りますか?
多くの許認可で、登記事項証明書と、今の定款の写しの両方を出します。詳しくは許認可の手引きで確かめましょう。
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