会社設立
会社の印鑑の作り方 代表者印・銀行印・角印の違いと届出・印鑑カード
会社を作るときは、代表者印・銀行印・角印などの印鑑を用意するのが一般的です。法務局に届け出る代表者印には大きさの決まりがあり、2021年からは届出が要らない場合もできました。印鑑の種類と使い分け、作るときの決まりと注文の時期、届出と印鑑カード、なくしたときの手続きまでまとめました。
この記事のポイント
- よく作るのは代表者印・銀行印・角印の3本。代表者印は法務局に届け出る会社の実印です。
- 代表者印は、1辺が1cmを超え3cm以内の正方形に収まる大きさにします。
- 書面で設立登記を申請するときは代表者印の届出が要ります。オンラインで申請するときは届出をするかを選べます。
- 会社の印鑑証明書をとるには、届出のあとに印鑑カードを受け取ります。
会社の印鑑の種類
- 代表者印(会社の実印):法務局に届け出る印鑑。登記の申請や、契約書・不動産の取引など大事な書類に押す
- 銀行印:会社の銀行口座を開くときに届け出る印鑑。代表者印と分けておくと管理しやすい
- 角印:請求書・見積書・領収書など、ふだんの書類に押す四角い印鑑
- 住所のゴム印:会社名・住所・電話番号などを並べた印。書類の記入の手間を減らせる
代表者印1本だけでも設立はできます。ただ、ふだんの書類にまで代表者印を押すと、なくしたり悪用されたりしたときの影響が大きくなるため、使い分けるのが一般的です。
代表者印の決まり
- 大きさ:1辺が1cmを超え3cm以内の正方形に収まること
- 形:照合しやすいもの。ゴム印など、形が変わりやすいものは避ける
- 彫る文字:決まりはない。外側に商号、内側に「代表取締役印」と彫るのが一般的
- ほかの会社と同じ印影:避ける。手彫りや、文字の形を工夫した書体が選ばれる
合同会社なら内側を「代表社員印」、一般社団法人なら「代表理事印」とするのが一般的です。直径18mmほどの丸い印がよく使われます。
注文する時期
印鑑は、商号(会社の名前)が決まったら、早めに注文します。同じ本店の住所に同じ商号の会社がないかを、法務局の登記情報などで確かめてから注文すると安心です。書面で設立登記を申請するなら、申請書や印鑑届書に代表者印を押すため、申請の日までに手元に届くようにしておきます。
印鑑の材料には、柘植(つげ)・黒水牛・チタンなどがあります。3本のセットで数千円から数万円までと幅があります。長く使うものなので、欠けにくい材料を選ぶ人が多いです。
法務局への届出
- 申請書に代表者印を押す
- 印鑑届書を一緒に出す(届出が必要)
- 代表者の個人の印鑑証明書を添える
- 電子署名で申請する
- 印鑑の届出は任意(2021年2月から)
- 届け出れば印鑑証明書もとれる
届出をしないと、会社の印鑑証明書はとれません。銀行口座の開設や契約で印鑑証明書を求められることが多いため、オンラインで申請する場合も、届け出ておくのが一般的です。
印鑑カードと印鑑証明書
代表者印を届け出たら、法務局で印鑑カードの交付を申請します。会社の印鑑証明書は、この印鑑カードを使って、法務局の窓口や証明書の発行機でとります。オンラインで請求して、郵送や窓口で受け取ることもできます。
印鑑カードは、代表者印と別に保管しておきましょう。代表者が交代しても、印鑑を変えなければ、同じ印鑑カードを引き続き使えます。
設立のあとに印鑑を使う主な場面
- 銀行口座の開設:銀行印を届け出る。代表者印と、会社の登記事項証明書・印鑑証明書も求められることが多い
- 大事な契約:代表者印を押し、会社の印鑑証明書を添えることがある
- 許認可の申請:申請書に代表者印を押すものが多い。電子申請に変わってきている窓口もある
- 請求書・見積書:角印を押すのが一般的。押印を省く会社も増えている
電子の手続きと会社の電子証明書
税金の電子申告や電子入札、登記のオンライン申請など、会社の手続きは電子に変わってきています。こうした手続きで会社の代表者が電子署名をするときは、法務局が発行する商業登記電子証明書などを使います。商業登記電子証明書は、会社の代表者が法務局に申請して受け取ります。紙の印鑑と同じく、会社の大切な「はんこ」として管理しましょう。
なくしたとき・変えたいとき
- 1代表者印をなくした新しい印鑑を作り、改印の届出をする。悪用のおそれがあれば警察にも届ける
- 2代表者印を変えたい新しい印鑑で改印の届出をする。登録免許税はかからない
- 3印鑑カードをなくした印鑑カードの廃止を届け出て、新しいカードの交付を申請する
改印の届出に要る書類は、前の印鑑や印鑑カードが手元にあるかどうかなどで変わります。届け出る前に、法務局で確かめておきましょう。
印鑑の管理のしかた
代表者印は、会社の大事な決定に使う印鑑です。金庫など決まった場所で保管し、誰がいつ何に押したかを記録しておくと安心です。従業員に預けるときは、使ってよい書類の範囲を決めておきましょう。印鑑カードと代表者印を一緒に保管すると、両方を持ち出されたときに印鑑証明書までとられてしまうため、分けて保管します。
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出典:商業登記法(第20条・第12条)、商業登記規則(第9条・第9条の4)、法務省「印鑑届出の任意化について」・「印鑑カードの交付申請」・「印鑑の提出」
よくある質問
会社の印鑑は何本作ればよいですか?
代表者印・銀行印・角印の3本を作るのが一般的です。代表者印1本でも設立はできます。
代表者印の大きさに決まりはありますか?
1辺が1cmを超え3cm以内の正方形に収まる大きさにします。直径18mmほどの丸い印がよく使われます。
会社の印鑑の届出は必ず必要ですか?
書面で設立登記を申請する場合は必要です。オンラインで申請する場合は任意ですが、届け出ないと会社の印鑑証明書がとれません。
会社の印鑑証明書はどうやってとりますか?
代表者印を届け出たあとに印鑑カードを受け取り、法務局の窓口や証明書の発行機、オンライン請求でとります。
代表者印をなくしたらどうすればよいですか?
新しい印鑑を作り、法務局に改印の届出をします。悪用のおそれがあれば警察にも届けましょう。
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